「旅立つマリニア」グイン・サーガ120

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「旅立つマリニア」 グイン・サーガ120
作:栗本薫 ハヤカワ文庫
今回は涙が止まらなかったなぁ。
なんかねぇ、あっちもこっちもいろんな面倒をそれぞれ抱えてて
それを何とかしようと一生懸命なんだよねぇ。
まぁでも今回のメインはやっぱりリンダとフロリーの会話なんだろうなぁ。
おかげでマリウスの腹も据わったし(笑
リンダとフロリーはいつかまた会って思い出話に花を咲かせることができるんだろうか?
・・・たぶんできないんだろうな。と言うかおそらくもう二度と会うことはないかもしれない。
何年かしてフロリーがパロに来ることがあるとしても、王宮には入れないんだろうなぁ。
全てをありのままに受け入れて、その中で自分ができることを精一杯やる強さ。
そう、それは「強さ」なんだよな。
ただ流されるのとは違う。たとえ他に選択肢がなくても、それを自らの意思でやる、というのと
他に選択肢がないから仕方なくやる、のとじゃ結果が全然違ってくるんだよな。
その違いを説明できる人は少ないし、そもそも違いを実感できる人も少ない。
何でなんだろう?人の心が浅くなったってことなのかなぁ。
いや、きっと余裕がないからなんだろうな。時間的にも精神的にも。
余裕がない状態であれもこれも判断していかなきゃいけないから
表面的にしか見られなくて、短絡的な評価になってしまうのか。
「効率」と「人間らしさ」ってのは両立しないんだってことをどうして誰も言わないんだろうね。
にしても。ミロク教がずいぶん注目されちゃってたなぁ。
これからどう使うつもりなんだろう?「誰かがあらわれた」っていうのが気になるね。
宗教もまた、ひとつの「力」だからねぇ。

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